病室に運ばれてからしばらくすると、助産師さん(若くてカワイイ♪)が「導
尿させください〜」とやってきました。もう消灯後なのでこそこそ話しです。

わたし：「え〜導尿はイヤ〜トイレ行かせて〜」
助産師さん：「どーしても嫌ですか？」
わ：「うん、どーしてもイヤ！」
助：「…わかりました。ちょっと相談してきますね」

そう言ってナースステーションに戻る助産師さん(ホントにカワイイ！)。わ
たしは出産後のトイレってしんどくても「自分で行って下さい」と言われる
ものだと思っていたので、あれ？と思っていました。しばらくして戻ってき
た助産師さん。

助：「◯◯さん、やっぱり導尿させて下さい、と上司が言ってるので…」
わ：「ごめん、ホントにイヤだから行かせて〜」
助：「だめですか…？じゃあもう1回きいてきますね！」

と何度も聞きに行ってくれました。わたしは悪いな〜と思いつつ、導尿はイ
ヤな思い出があってどうしても譲れなかったんです。でもイヤな顔一つせず
に対応してくれたカワイイ助産師さん…彼女はホントに天使のような助産師
さんでした。お乳が張って痛かった深夜に冷却剤を借りにいったとき、気分
転換にとナースステーションに「どうぞ♪」と入れてくれて話し相手になっ
てくれたりしました。昼間よりもお互いリラックスしていて楽しいひととき
を過ごせたことをよく覚えています。わたしの出産が「もうちょっとかかっ
ていたらわたしが取り上げるはずだったんですよ〜遅番だったんで楽しみに
きたら生まれちゃってましたo(^▽^)o♪」とも言ってました。さて、続き

助：「◯◯さん、どうしてもだめですか？お産が重かったので歩かない方がいいんですけ
　　　ど…」

…！！そうなのか、わたしのお産は重かったんだ、とやっと事態を飲み込ん
だわたしでした。でも、それでもイヤだとわたしは言いました…わがままで
困ったでしょうね、ゴメンナサイ。

助：「わかりました。でも歩くのはだめなので車いすですよ」

と言うわけで人生で初めて車椅子に乗ることになったわけですが…「ゆっく
り起き上がって下さいね」と言われて、ゆ〜っくり起きたのですがそこでびっく
り！ぐらぐらぐら〜ん、と経験したことの無い程のめまいに襲われた
のです。わたしはもともとメニエール病というめまいのする病気があるので
ちょっとやそっとのめまいに驚くことなんてないのですが、結構びっくりし
ました。ずっと横になりっぱなしでわからなかったけれど、それだけ体が消
耗しダメージを受けてることもこの時やっと理解し、導尿を強く勧められた
理由がわかりました。歩いてトイレになんて行ける状態ではなかったです。
やっとの思いで車いすに乗り、トイレまで行くと助産師さんは消毒の仕方な
どを説明してくれて「終わったら(ナースコールで)呼んで下さいね」と言っ
て戻っていきました。そしていざおトイレです！…これがまた大変でした。
今思えば、ただ単におトイレをして消毒をして終わったらナースコールする
それだけのことなんですけど、め〜っっちゃくちゃ時間がかかりました。ま
ず体が思うように動きません。「トイレに座る・立つ」そんなことが大変な
のです。消毒しようにも手もなんだかちゃんと動かせない…ぶ厚〜い産後パ
ッドもうまく敷けない…そんな自分にただただ驚くばかりでした。どうしよ
う…と思っていたら助産師さんがやってきてくれてドアの向こうから「◯◯
さん〜大丈夫ですか〜」と声をかけてくれました。

わ：「う〜大丈夫…だけど、ちょっとつらいぃ〜」
助： 「入ってもいいですか」

一瞬ためらいましたが、そんなこと言ってる場合ではありません。「どうぞ
ぉ…」と力なく答えました。お産パッド敷きかけの体勢ですからねぇ…でも
お産を体験した後ですからもう恥ずかしさとかないですね。でも情けなさは
ちょっとありました。介護を受けてる人の気持ちが少しだけわかった気がし
ます。自分の体が自分の思ってるように動かない(しかもおトイレで)ってこ
んな感情になるんだって。でもそんなことには慣れっこでしょう助産師さん
にちゃんと整えてもらって、また車いすに乗り病室に戻りました。その後、
別の助産師さんに痛み止めが欲しいか聞かれたので、薬の種類は何か尋ねる
と、うる覚えですが確か「ロキソニン」と言われたと思います。でもわたし
はロキソニンが体に合わないのでそう伝えると「何がいい？」と聞かれたの
で「ボルタレンがいい」と言うと授乳に差し支えないかきいてくる、との返
事でした。しばらくすると助産師さんが戻ってきて飲んでも大丈夫、とのこ
とで用意していたスポーツドリンクでボルタレンを飲み、ぐっすりとはいき
ませんでしたがうとうと眠ることができました。挿しっぱなしだった点滴が
深夜(というか明け方？)3時半頃にはずれ、これでやっと大変だった2日目
が終わった感じでした。